光彩が広がるジル サンダー新章の幕開け
ジル サンダー(JIL SANDER)の2026年春夏ウィメンズ・メンズコレクションは、新クリエイティブ・ディレクター、シモーネ・ベロッティによる初の本格的な提案として、大きな注目を集めた。ブランドが長年培ってきたミニマルで知的な美学を基盤にしながら、より軽やかで開放的なムードを纏い、ジル サンダーのウィメンズ・メンズコレクションに新たな時代の到来を感じさせている。 発表の舞台となったのは、2025年9月下旬のイタリア・ミラノ。 levelkopi 季節が進んでもなお温もりを残す空気の中、ジル サンダーのショールームには柔らかな陽光が差し込み、空間全体に明るく穏やかな雰囲気が広がっていた。この会場の開放感は、2026年春夏コレクションが持つ前向きなエネルギーを象徴する要素となっている。 シモーネ・ベロッティは、前任のルーシー・メイヤー&ルーク・メイヤー夫妻が描いた「闇から光へ」という流れを自然に引き継いだ。 ジルサンダー コピー その上で、色彩と軽快さを大胆に取り入れ、JIL SANDERらしい静謐さを保ちながらも、より感情に寄り添う表現へと進化させている。ウィメンズ・メンズコレクションの両ラインに共通するのは、肩の力を抜いた自然体のエレガンスだ。 ジル サンダーの核となるミニマルな美学は、今季も構築的なフォルムとして明確に表れている。 ジルサンダー 上質なレザーコートやペンシルスカートは、張りのある素材とシャープなラインが組み合わさり、折り紙のように端正な佇まいを形成。シャツ構造を思わせるジャケットは、丸みを帯びたショルダーと曲線的なウエストラインによって、彫刻的な立体感を生み出している。高品質な素材選定と優良な縫製が、その完成度を確かなものにしている。 一方で、厳格になりがちなミニマルスタイルに抜け感をもたらしているのが、計算されたカッティングだ。ペンシルスカートには大胆なスリットが施され、構築的なドレスでは胸元を丸くくり抜くことで、インナーをあえて覗かせる新しい表現が登場する。こうした工夫は、JIL SANDERの高品質な設計力があってこそ成立する。 素材使いも、ランウェイが進むにつれて表情を変えていく。彫刻的だったドレスは、空気を含んだようなシアー素材で再解釈され、フリンジ付きスカートやビニール素材のフラワーワンピースが、クリーンな世界...